日本でオーロラは見える?北海道の「低緯度オーロラ」が赤い理由と見え方
3行でわかる「日本のオーロラ」
- 日本でも、太陽の活動がとても活発なときに「低緯度オーロラ」が見られることがある
- 日本から見えるオーロラは、ほとんどが北の低い空がぼんやり赤く光るタイプ
- 肉眼ではうすく、カメラで撮ると赤くはっきり写ることが多い
オーロラというと、北極圏の緑のカーテンを思い浮かべます。じつは日本でも、まれに北の空が赤く光るオーロラが見られることがあります。
オーロラができるしくみ
太陽からは、電気を帯びた粒子の流れ(太陽風)が吹き出しています。この粒子が地球の磁場にみちびかれて大気に飛びこみ、酸素や窒素を光らせるのがオーロラです。
ふだんは北極や南極に近い地域で見られますが、太陽で大きな爆発(フレア)が起きると、もっと南の地域まで広がります。
日本で見えるオーロラが「赤い」理由
オーロラの色は、光る高さと気体の種類で決まります。
| 色 | 光る高さ(目安) | 光っている気体 |
|---|---|---|
| 赤 | 約200km以上 | 酸素 |
| 緑 | 約100〜200km | 酸素 |
| ピンク・紫 | 約100km以下 | 窒素 |
日本は北極から遠いので、地平線の近くに見えるのは、オーロラのいちばん高い部分です。そこは赤く光るため、日本のオーロラは「赤いオーロラ」になります。
日本で見られた例
2024年5月には、太陽の大きな活動により、北海道をはじめ各地で赤いオーロラが観測・撮影され、大きな話題になりました。2024年10月にも、北海道などで見られています。
北海道の陸別町では、名古屋大学の観測施設などで、低緯度オーロラの観測が続けられています。
ポイント
日本でオーロラが見られるのは、数年に一度あるかないかのめずらしい現象です。毎晩見られるものではありません。
見える条件
- 太陽の活動が活発な時期:太陽の活動は約11年の周期でくり返し、2024〜2025年ごろが活発な時期にあたる
- 大きな磁気嵐が起きている夜:宇宙天気予報で「磁気嵐」の情報が出たときがチャンス
- 北の空がひらけた暗い場所:北の地平線近くを見る
- 北の地域ほど見えやすい:北海道が最も有利
肉眼とカメラの違い
日本で見えるオーロラは、肉眼ではうすい赤っぽい雲のように見えることが多いです。
スマホやカメラで長めの露出(数秒)で撮ると、赤い光がはっきり写ります。「何か光っているかも」と思ったら、まず写真を撮ってみましょう。撮り方はスマホで星空を撮る方法が参考になります。
情報の調べ方
磁気嵐やオーロラの情報は、情報通信研究機構(NICT)の「宇宙天気予報」などで公開されています。SNSでの観測報告も参考になります。
オーロラを見に行くなら
確実にオーロラを見たいなら、北極圏に近い地域(アラスカ、カナダ北部、北欧など)へ行くのが一般的です。
- 季節:夜が長い秋〜春(9〜3月ごろ)
- 時間:真夜中の前後
- 月:新月のころのほうが、うすいオーロラまで見やすい
オーロラと人工衛星・通信
大きな磁気嵐が起きると、人工衛星の動作や、GPS・無線通信に影響が出ることがあります。
そのため、太陽の活動を見張る「宇宙天気予報」は、オーロラ観察だけでなく、社会のインフラを守るためにも大切な情報になっています。
歴史に残る日本のオーロラ
日本でも、昔から赤いオーロラの記録が残されています。古い記録には「赤気(せっき)」として、北の空が赤く光ったようすが書かれています。
鎌倉時代の歌人・藤原定家の日記『明月記』にも、1204年に赤気が見られたという記述があり、研究者によって低緯度オーロラだったと考えられています。
よくある疑問
- 本州でも見える?:とても大きな磁気嵐のときは、本州でも北の低い空が赤く写ることがあります。ただし、北海道よりさらにまれです。
- オーロラは音がする?:音がしたという話は昔からありますが、はっきりしたことはまだわかっていません。
- 予報はある?:太陽の爆発から地球に影響が届くまでは1〜3日ほどかかるため、数日前に「可能性がある」という情報が出ることがあります。
オーロラについての疑問
オーロラはどれくらいの高さで光っている?
約100kmから数百kmの高さです。飛行機が飛ぶ高さ(約10km)よりも、ずっと高いところで光っています。
オーロラは南極でも見える?
見えます。南極に近い地域で見えるオーロラは「南極光」とも呼ばれます。
写真に写ったのがオーロラかどうか確かめるには?
北の空で、地平線近くが赤やピンクに広く光っていて、街明かりの方向と関係がなければ、オーロラの可能性があります。同じ時刻の観測報告と見比べてみましょう。
次に日本で見られるのはいつ?
予想はできません。太陽の活動が活発な時期は、大きな磁気嵐が起こりやすくなるので、宇宙天気予報をこまめに確認しましょう。
オーロラを知るための言葉
| 言葉 | 意味 |
|---|---|
| 太陽風 | 太陽から絶えず流れ出している、電気をおびたつぶの流れ |
| フレア | 太陽の表面で起こる大きな爆発。強い光や電気をおびたつぶを出す |
| コロナ質量放出(CME) | 太陽から大量のガスが飛び出す現象。地球に届くと磁気嵐を起こしやすい |
| 磁気嵐 | 地球の磁場が大きくみだれること。強いほど、オーロラが南の地域でも見えるようになる |
| 低緯度オーロラ | 日本のような、北極から遠い地域で見えるオーロラ。高い場所が光るため、北の地平線近くが赤く見えることが多い |
日本でオーロラを待つときのコツ
- 宇宙天気予報を見る:情報通信研究機構(NICT)の宇宙天気予報で、磁気嵐の発生や予想がわかります。
- 北の地平線が見える場所へ:日本で見えるオーロラは北の低い空に出ます。北側に街明かりや山がない場所を選びましょう。
- カメラで確かめる:うすいオーロラは目では見えにくくても、スマホやカメラの長い露出で赤く写ることがあります。2024年には、北海道などで赤いオーロラが写真に写り、話題になりました。
今夜の空で、実際の星の位置を3Dで確かめられます。
星空を3Dで見る →よくある質問
日本でオーロラは見える?
太陽の活動がとても活発なとき、北海道などで「低緯度オーロラ」が見られることがあります。めずらしい現象です。
日本のオーロラはなぜ赤い?
日本からは、高い所で酸素が赤く光るオーロラの上の部分だけが見えるためです。
肉眼で見える?
うすい赤っぽい光に見えることが多く、カメラで撮るとはっきり写ります。
どの方角を見ればいい?
北の地平線の近くです。北の空がひらけた暗い場所で見ましょう。