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ほしぞらドーム › 記事一覧 › 天体望遠鏡の選び方 ・ 更新 2026-11-02

初心者の天体望遠鏡の選び方口径・倍率・架台のポイントと、最初は双眼鏡がおすすめな理由

文:HimaL(ほしぞらドーム) ・ 天体の日時や位置は天文計算で求め、公開情報と照らし合わせています(データと計算方法)

3行でわかる「望遠鏡選び」

「天体望遠鏡がほしいけど、どれを選べばいいかわからない」。そんなときは、倍率の数字にまどわされないことが大切です。

2027年1月15日21時の東京の南の空。すばる、オリオン大星雲、星団M41、星団M35の位置
1月15日 21時ごろの南の空(東京)。はじめての望遠鏡なら、まずは月と、オリオン大星雲やすばるのような明るい天体から。冬の夜に探しやすい天体の位置です。 ほしぞらドームの星空に、星座線と目印を描き足した図です。

いちばん大事なのは「口径」

口径は、望遠鏡のレンズや鏡の直径です。口径が大きいほど、たくさんの光を集められます。

「○○倍!」に注意

箱に大きく書かれた倍率は、あまり気にしなくて大丈夫です。口径に対して倍率を上げすぎると、ぼやけて暗くなるだけです。

倍率の考え方

倍率は、望遠鏡の焦点距離を、接眼レンズ(のぞくレンズ)の焦点距離で割ったものです。接眼レンズを取りかえると倍率が変わります。

目安内容
使える最大の倍率口径(mm)の約2倍まで。口径80mmなら160倍くらい
月の全体を見る30〜50倍
土星の環・木星のしま50〜100倍
星雲・星団低い倍率(20〜40倍)が見やすい

屈折式と反射式

屈折式(レンズ)反射式(鏡)
しくみレンズで光を集める鏡で光を集める
よいところ手入れが簡単。すぐ使える大きな口径が比較的安い
気をつけること大きい口径は高価になる鏡の向きの調整(光軸合わせ)が必要なことがある
向いている人初めての1台星雲や銀河も見たい人

架台(三脚)も大事

望遠鏡をのせる台を架台といいます。ぐらぐらする架台では、倍率を上げると像がゆれて見えません。

最初は双眼鏡から始めるのもおすすめ

双眼鏡は、すぐに使えて、視野が広く、星を探しやすいのが長所です。

月のクレーター、すばる、天の川の星の集まり、木星の衛星など、双眼鏡でも楽しめる天体はたくさんあります。7〜10倍、口径40〜50mmくらいが星見に向いています。

くわしくは双眼鏡で星を見るで紹介しています。

最初に見たい天体

ぜったいにしないこと

望遠鏡や双眼鏡で太陽を見てはいけません。一瞬でも目を傷めます。太陽は専用の道具で観察しましょう。

買う前にチェックしたいこと

  1. どこで使うか
    ベランダか、車で出かけるか。持ち運ぶなら軽いものを。
  2. 何を見たいか
    月や惑星なら屈折式、星雲・銀河も見たいなら口径の大きな反射式。
  3. ファインダーがついているか
    天体を導入するための小さな望遠鏡。ないと天体を探すのがとても大変です。
  4. 接眼レンズが2本以上あるか
    低い倍率と高い倍率を使い分けられると便利です。

はじめての観察の手順

  1. 明るいうちにファインダーを合わせる
    遠くの建物の先などで、望遠鏡とファインダーの向きをそろえておきます。
  2. 低い倍率で月を入れる
    最初は月がいちばん簡単です。
  3. ピントを合わせてから、倍率を上げる
    像がぼやけたら、倍率を下げましょう。

どの天体がいつ見えるかは、惑星カレンダーや今月の星空で確認できます。

望遠鏡のお手入れと保管

屋外に出したら、望遠鏡が外の気温になじむまで20〜30分待つと、像が安定して見えやすくなります。

望遠鏡で見た天体は、どう見える?

天体小さな望遠鏡での見え方(目安)
月クレーターや山がくっきり。いちばん感動しやすい
土星小さいが環がはっきりわかる
木星しま模様と、4つの衛星が点で並ぶ
火星小さな赤い円。接近のときは模様がわかることも
星雲・銀河写真のような色はなく、うすい雲のように見える

写真のようにカラフルに見えるわけではありませんが、自分の目で見る本物の姿には、写真とは違う感動があります。

望遠鏡についての疑問

ベランダでも使える?

月や惑星なら、ベランダでも十分楽しめます。ただし、建物の熱で空気がゆらぐことがあるので、外に出してしばらく置いてから見ましょう。

スマホで望遠鏡の写真は撮れる?

接眼レンズにスマホのカメラを近づけて撮る方法(コリメート撮影)で、月や惑星を撮ることができます。専用のスマホホルダーがあると撮りやすくなります。

子どもでも使える?

使えます。はじめは大人が天体を入れてあげて、子どもがのぞくようにすると楽しめます。太陽を見ないように、大人が必ず見守りましょう。

望遠鏡の言葉と数字

言葉意味
口径対物レンズや鏡の直径。大きいほど暗い天体が見え、細かい所まで見える
焦点距離レンズや鏡が光を1点に集めるまでの長さ
接眼レンズ(アイピース)のぞくところのレンズ。付けかえると倍率が変わる
倍率望遠鏡の焦点距離÷接眼レンズの焦点距離。700mmの望遠鏡に20mmの接眼レンズなら35倍
ファインダー天体を視野に入れるための、小さなのぞき窓や照準器
経緯台・赤道儀望遠鏡をのせる台。経緯台は上下左右に動かし、赤道儀は星の動きに合わせて1つの軸で追える

倍率の上げすぎに注意

望遠鏡で使える倍率の目安は、口径(mm)の約2倍までです。口径60mmの望遠鏡なら120倍ほどが限界で、それ以上にすると、像がぼやけて暗くなるだけです。

はじめは低い倍率(30〜50倍)で天体を視野の真ん中に入れてから、少しずつ倍率を上げるのがコツです。

今夜の空で、実際の星の位置を3Dで確かめられます。

星空を3Dで見る →

よくある質問

天体望遠鏡は何倍がいい?

倍率より口径が大事です。使える最大倍率は口径(mm)の約2倍が目安で、月は30〜50倍、土星は50〜100倍くらいで楽しめます。

初心者におすすめの望遠鏡は?

扱いやすい口径70〜80mmくらいの屈折式で、しっかりした架台のものが向いています。

望遠鏡で土星の環は見える?

見えます。50倍くらいから環がわかります。

双眼鏡と望遠鏡、どちらから始める?

すぐ使えて星を探しやすい双眼鏡から始めるのもおすすめです。

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