火星めぐりの使い方と解説オリンポス山・マリネリス峡谷・探査車の着陸地点
火星めぐりは、NASAのバイキング探査機とマーズ・グローバル・サーベイヤーの観測からUSGS(アメリカ地質調査所)がまとめた観測データから作った、見やすい地図を貼った、3Dの火星です。太陽系最大の火山オリンポス山や、巨大なマリネリス峡谷、探査車の着陸地点を、ブラウザで回しながら確かめられます。
スマホでもパソコンでも、インストールなしで動きます。
火星めぐりを開く →使い方
- 回す・拡大:ドラッグで回し、ピンチやホイール、+/-ボタンで拡大します。
- 今日の火星:今夜21時に地球に向いている面と、太陽の光の当たり方を再現します。地球からの距離と明るさも表示します。
- 地名をタップ:その場所まで近づいて説明が出ます。「火山」「地形」「着陸地点」で表示をしぼれます。
火星ってどんな星?
- 大きさ:直径約6,780kmで、地球の約半分。
- 1日の長さ:約24時間40分。地球とほとんど同じです。
- 1年の長さ:約687日。自転軸が約25°傾いているので、地球のように季節があります。
- 赤い色:地表の砂にふくまれる酸化鉄(さび)の色です。
火山と大地形
| 名前 | 種類 | 位置 | どんな場所? |
|---|---|---|---|
| オリンポス山 | 火山 | 18.6°N・133.8°W | 太陽系で最大の火山。ふもとからの高さは約22kmでエベレストの約2.5倍、すそ野の直径は約600kmもあります。 |
| アスクレウス山 | 火山(タルシス三山) | 11.9°N・104.1°W | タルシス高地に北東から南西へ一列に並ぶ3つの巨大火山の、いちばん北の山。 |
| パヴォニス山 | 火山(タルシス三山) | 1.5°N・113.0°W | タルシス三山のまん中の山。ほぼ赤道の上にあります。 |
| アルシア山 | 火山(タルシス三山) | 8.3°S・120.1°W | タルシス三山のいちばん南の山。頂上には直径100kmを超える大きなくぼみ(カルデラ)があります。 |
| エリシウム山 | 火山 | 24.8°N・146.9°E | タルシスとは反対側の、エリシウム地域にある大きな火山。 |
| マリネリス峡谷 | 峡谷 | 13.9°S・59.2°W | 長さ約4000km、深さは最大約7km。アメリカ大陸を横断するほどの、太陽系最大級の谷です。 |
| ヘラス平原 | 衝突盆地 | 42.4°S・70.5°E | 直径約2300km、深さ約7kmの巨大なくぼみ。冬には霜や雲で白く見えることがあります。 |
| アルギュレ平原 | 衝突盆地 | 49.7°S・43.4°W | 南半球にある、直径約1800kmの衝突盆地。 |
| 大シルチス | 模様 | 8.4°N・69.5°E | 地球から望遠鏡で見える、いちばん目立つ黒い模様。黒っぽい玄武岩の砂が広がる地域です。 |
| アキダリア平原 | 平原 | 46.7°N・22.0°W | 北半球の暗く見える平原。 |
| ユートピア平原 | 平原 | 49.7°N・118.0°E | 北半球の広大な低地。バイキング2号と中国の祝融がここに着陸しました。 |
| 北極冠 | 極冠 | 87.0°N・0.0°E | 水の氷でできた白い帽子。冬にはその上に二酸化炭素の霜(ドライアイス)が積もって大きくなります。 |
| 南極冠 | 極冠 | 86.5°S・45.0°W | 二酸化炭素の氷が表面をおおう南の極冠。季節によって大きさが変わります。 |
| アルバ山 | 火山 | 40.5°N・109.6°W | 高さは低いものの、すそ野の広さが太陽系でいちばんの火山。差しわたしは1000km以上あります。 |
| ハドリアカ山 | 火山 | 32.1°S・91.8°E | ヘラス平原の北東にある、なだらかで古い火山。 |
| 夜の迷路(ノクティス・ラビリンタス) | 谷 | 6.9°S・101.0°W | マリネリス峡谷の西のはしで、谷が迷路のように入り組んでいる地域。朝には谷に霧がたまることがあります。 |
| カセイ谷 | 谷(流出路) | 24.6°N・65.0°W | 大昔の大洪水が削ったと考えられる、長さ約1800kmの谷。名前は日本語の「火星」からつけられました。 |
| アレス谷 | 谷(流出路) | 10.3°N・25.8°W | 大洪水のあとと考えられる谷。その出口にマーズ・パスファインダーが着陸しました。 |
| クリセ平原 | 平原 | 28.4°N・40.2°W | 多くの洪水の谷が流れこむ低地。バイキング1号が着陸しました。 |
| アマゾニス平原 | 平原 | 24.8°N・164.0°W | オリンポス山の西に広がる、とても平らな低地。 |
| エリシウム平原 | 平原 | 3.0°N・154.7°E | 赤道近くの平原。インサイトが着陸しました。 |
| イシディス平原 | 衝突盆地 | 12.9°N・87.0°E | 大シルチスの東にある衝突盆地。ジェゼロ・クレーターはこの盆地の西のふちにあります。 |
| メリディアニ平原 | 平原 | 0.2°S・3.0°W | 経度0度の近くにある平原。オポチュニティが、水があった証拠となる鉱物を見つけました。 |
| アラビア大地 | 台地 | 19.8°N・5.1°E | クレーターの多い、古くて広い台地。 |
| シドニア(人面岩) | 台地 | 40.8°N・9.5°W | 1976年にバイキング1号の写真で「人の顔」のように見えた岩山がある地域。のちの高解像度の写真で、ふつうの台地だとわかりました。 |
探査機・探査車の着陸地点
火星への着陸はとても難しく、着陸後に長く活動できた探査機を送り出したのは、アメリカと中国だけです(旧ソ連のマルス3号は1971年に着陸したものの、約20秒で通信がとだえました)。
| 名前 | 種類 | 位置 | どんな場所? |
|---|---|---|---|
| バイキング1号 | 着陸地点(1976年7月) | 22.3°N・48.0°W | 火星の表面から初めて鮮明な写真を送った、NASAの着陸機。クリセ平原に降りました。 |
| バイキング2号 | 着陸地点(1976年9月) | 47.6°N・134.3°E | ユートピア平原に着陸。冬には地面に霜がおりる様子を撮影しました。 |
| マーズ・パスファインダー | 着陸地点(1997年7月) | 19.1°N・33.2°W | エアバッグで弾みながら着陸し、小さな探査車ソジャーナが初めて火星を走りました。 |
| スピリット | 着陸地点(2004年1月) | 14.6°S・175.5°E | NASAの双子の探査車の1台。グセフ・クレーターで6年間活動しました。 |
| オポチュニティ | 着陸地点(2004年1月) | 1.9°S・5.5°W | 予定の90日を大きく超えて約14年間活動し、45km以上を走りました。昔、水があった証拠を見つけています。 |
| キュリオシティ | 着陸地点(2012年8月) | 4.6°S・137.4°E | ゲール・クレーターで今も活動中の大型探査車。中央のシャープ山を登りながら地層を調べています。 |
| インサイト | 着陸地点(2018年11月) | 4.5°N・135.6°E | 地震計で「火星の地震」を1300回以上とらえ、火星の内部のつくりを明らかにしました。 |
| パーサヴィアランス | 着陸地点(2021年2月) | 18.4°N・77.5°E | 昔の湖のあとと考えられるジェゼロ・クレーターで、生命のあとを探して岩石の試料を集めています。小型ヘリのインジェニュイティも飛びました。 |
| 祝融(中国) | 着陸地点(2021年5月) | 25.1°N・109.9°E | 中国の天問1号の探査車。アメリカ以外で初めて火星を走った探査車です。 |
| マルス3号(旧ソ連) | 着陸地点(1971年12月) | 45.0°S・158.0°W | 史上初めて火星に着陸した探査機。しかし着陸から約20秒で通信がとだえました。 |
| ビーグル2号(イギリス) | 着陸地点(2003年12月) | 11.5°N・90.4°E | イギリスの着陸機。着陸後に連絡がとれず、2015年になって、太陽電池パネルが開ききらない姿で見つかりました。 |
| フェニックス | 着陸地点(2008年5月) | 68.2°N・125.8°W | 北極に近い場所に着陸し、地面のすぐ下に水の氷があることを確かめました。 |
| スキアパレッリ(ヨーロッパ) | 到達地点(2016年10月) | 2.0°S・6.2°W | ヨーロッパの着陸実験機。着陸の途中でトラブルが起き、地面に落下しました。 |
地球から火星を見るには
火星は約2年2か月ごとに地球に近づき、そのころ赤く明るく見えます。次の接近は2027年2月20日ごろです。くわしくは火星接近2027をご覧ください。
地図データについて
色の地図はUSGS「Mars Viking Colorized Global Mosaic」(バイキング探査機の画像。パブリックドメイン)、高さのデータはUSGS「Mars MGS MOLA DEM」(マーズ・グローバル・サーベイヤーのレーザー高度計。
パブリックドメイン)をもとに、色と明るさを整えて見やすくした地図を使っています。経度は東経(東向きが正)で表しています。
よくある質問
オリンポス山はどれくらい高い?
ふもとからの高さは約22kmで、エベレスト(8,849m)の約2.5倍です。太陽系で最大の火山です。
火星に着陸した探査車はいくつある?
ソジャーナ、スピリット、オポチュニティ、キュリオシティ、パーサヴィアランス(アメリカ)と、祝融(中国)の6台です。
今日の火星は地球からどれくらい離れている?
火星めぐりの「今日の火星」で、今夜21時の距離と明るさを表示しています。2027年2月20日ごろの接近では約1億km まで近づきます。
次に読む
3Dで見る宇宙
ほしぞらドームのWebプラネタリウムには、ほかにも3Dで見られるページがあります。
学校の授業で使う方へ:単元ごとの使い方は授業で使えるWebプラネタリウムにまとめています。