北斗七星の見つけ方季節と時間で変わる位置・春の大曲線までわかりやすく
3行でわかる「北斗七星」
- 北斗七星はおおぐま座の背中からしっぽにあたる7つの星。ひしゃくの形
- 春の夜は北の高い空で見やすい。秋の夕方は低くなり、地域によっては一部が沈む
- ひしゃくの先から北極星、柄のカーブからアークトゥルスとスピカへたどれる
北斗七星は、日本でいちばん有名な星の並びのひとつです。明るい2等星が多く、街なかでも見つけやすいのが特徴です。

北斗七星はどんな形?
北斗七星は、7つの星がひしゃく(水をくむ道具)の形に並んでいます。「北斗」は北にあるひしゃく、という意味です。
じつは北斗七星は、ひとつの星座ではありません。おおぐま座の背中からしっぽの部分です。
季節と時間で変わる位置
北斗七星は北極星のまわりを、1日に1回まわります。そのため、季節や時間で見える位置が変わります。
| 季節(夜8〜9時ごろ) | 位置 | 形の向き |
|---|---|---|
| 春(3〜5月) | 北の高い空 | ひしゃくが逆さま |
| 夏(6〜8月) | 北西の空 | ひしゃくが立ったよう |
| 秋(9〜11月) | 北の低い空(見えにくい) | ひしゃくが上向き |
| 冬(12〜2月) | 北東の空 | 柄が下向き |
秋は見えにくい
秋の夕方、北斗七星は地平線近くまで下がります。九州や沖縄では一部が沈んで見えないこともあります。秋はカシオペヤ座を目印にしましょう。
北斗七星から北極星を見つける
ひしゃくの水をくむ部分の、外側の2つの星を結びます。その間かくを、ひしゃくの口の方向へ約5倍のばすと北極星です。
くわしくは北極星の見つけ方で紹介しています。
春の大曲線:アークトゥルスとスピカへ
ひしゃくの柄のカーブを、そのままのばしていきましょう。
- 柄のカーブを南へのばす
オレンジ色の明るい星に着きます。うしかい座のアークトゥルスです。 - さらに同じカーブでのばす
白い1等星、おとめ座のスピカに着きます。
この大きな弧を「春の大曲線」と呼びます。春の星座さがしの出発点です。
ミザールとアルコル:昔の視力検査
ひしゃくの柄の、まん中の星をミザールといいます。そのすぐ横には、4等星のアルコルが寄りそっています。
暗い空なら肉眼で2つに分かれて見え、昔は視力を確かめるのに使われたという話が伝わっています。双眼鏡なら、より簡単に見分けられます。
北斗七星の星たち
| 名前 | 明るさ | ひとこと |
|---|---|---|
| ドゥーベ | 約1.8等 | ひしゃくの口の外側。北極星さがしの目印 |
| メラク | 約2.4等 | ひしゃくの底の外側 |
| フェクダ | 約2.4等 | ひしゃくの底 |
| メグレズ | 約3.3等 | 7つの中でいちばん暗い |
| アリオト | 約1.8等 | 柄のつけ根 |
| ミザール | 約2.2等 | アルコルと並ぶ |
| アルカイド | 約1.9等 | 柄の先 |
おおぐま座全体の形はおおぐま座で紹介しています。
北斗七星の名前と伝説
北斗七星は、世界中でいろいろなものに見立てられてきました。
- 日本・中国:ひしゃく(北斗)。日本では「七つ星」「四三(しそう)の星」などの呼び名も
- イギリス:すき(畑を耕す道具)を意味する「プラウ」
- アメリカ:大きなひしゃく「ビッグディッパー」
ギリシャ神話では、おおぐま座は大神ゼウスに愛されたカリストが、熊の姿に変えられたものとされています。
北斗七星は動いている
7つの星のうち、5つはだいたい同じ方向へ一緒に移動している仲間の星(おおぐま座運動星団)です。のこりの2つ(ドゥーベとアルカイド)は別の方向へ動いています。
そのため、何万年もたつと北斗七星の形はくずれていくと考えられています。いま見ている形は、人類の歴史の中の「いま」だけの形なのです。
北斗七星を見るおすすめの時期
いちばん見やすいのは、3〜5月の夜8〜10時ごろ。北の空の高いところに、ひしゃくを逆さにした形で見えます。
夏は北西の空、冬は北東の空に、夜おそくまで見ることができます。今夜の位置は、ほしぞらドームで北の空を見ると確かめられます。
北斗七星の「時計」
北斗七星は北極星のまわりを、1時間に約15°、反時計回りに回ります。昔の人は、この動きを時計のように使って、夜の時刻を知ったといわれています。
同じ時刻で見ると、1か月で約30°ずつ位置が変わります。季節によって見える位置が違うのはこのためです。
北斗七星と南斗六星
夏の南の空、いて座には、北斗七星を小さくしたような6つの星の並び「南斗六星」があります。
中国の古い話では、北斗の神は死をつかさどり、南斗の神は生をつかさどるとされていました。夏の夜、北と南の「ひしゃく」を見比べてみるのもおもしろいです。
北斗七星についての疑問
北斗七星は一年中見える?
日本の北の地域では、ほぼ一年中見えます。南の地域では、秋の夕方に一部が地平線の下に沈むことがあります。
北斗七星の星はどれくらい遠い?
多くは約80光年前後で、仲間の星どうしです。いちばん遠いドゥーベは約120光年、アルカイドは約100光年とされています。
北斗七星の「七」以外の星も見える?
暗い場所なら、ミザールのそばのアルコルのほか、おおぐま座の頭や足の星も見えて、熊の形がわかるようになります。
世界の国での北斗七星の呼び名
北斗七星は世界中で親しまれていて、国によっていろいろなものに見立てられています。
| 国・地域 | 呼び名 | 見立て |
|---|---|---|
| 日本・中国 | 北斗七星 | 北の空のひしゃく(「斗」はひしゃくのこと) |
| アメリカ | ビッグディッパー | 大きなひしゃく |
| イギリス | プラウ | 畑をたがやす道具(すき) |
| ドイツ | グローサー・ヴァーゲン | 大きな車(荷車) |
| フランス | グランド・カスロール | 大きななべ |
日本でも地方によって、「ひしゃくぼし」「しちようのほし」などと呼ばれてきました。同じ7つの星でも、暮らしの中の身近な道具に見立てられているのがおもしろいところです。
この記事のまとめ
- 北斗七星はおおぐま座の一部で、ひしゃくの形に並ぶ7つの星
- ひしゃくの先の2つの星を約5倍のばすと、北極星が見つかる
- ひしゃくの柄のカーブをのばすと、春の大曲線になる
- 北極星のまわりを1日に1周し、時刻や季節で向きが変わる
今夜の空で、実際の星の位置を3Dで確かめられます。
星空を3Dで見る →よくある質問
北斗七星は何座?
おおぐま座の一部です。背中からしっぽにあたる7つの星です。
北斗七星がよく見える季節は?
春の夜です。夜8〜9時ごろ、北の空の高いところに見えます。
北斗七星が見つからないのはなぜ?
秋の夕方は北の低い空にあり、建物や山にかくれやすいためです。秋はカシオペヤ座を目印にしましょう。
北斗七星から北極星はどう探す?
ひしゃくの口の外側の2つの星の間かくを、口の方向へ約5倍のばした先が北極星です。