太陽の動きと影シミュレーター夏至・春分・冬至の通り道と影の長さ【透明半球】
夏は太陽が高く昼が長く、冬は低く昼が短い。透明半球のような3Dの図で、季節ごとの太陽の通り道と、棒の影の長さ・向きの変化を確かめられます。
季節で太陽の通り道が変わる
- 夏至(6月21日ごろ):太陽は東より北寄りから昇り、南中高度がいちばん高く(東京で約78°)、西より北寄りに沈みます。昼がいちばん長い日です。
- 春分・秋分(3月20日・9月23日ごろ):真東から昇って真西に沈みます。昼と夜の長さがほぼ同じになります。
- 冬至(12月22日ごろ):東より南寄りから昇り、南中高度がいちばん低く(東京で約31°)、昼がいちばん短い日です。
季節によって通り道が変わるのは、地球の自転軸が公転面に対して約23.4°傾いたまま太陽のまわりを回っているからです。夏は北半球が太陽の方へ傾き、太陽が高く昇ります。
影の長さと向き
影は太陽と反対の方向にできます。朝は西へ長くのび、昼に北向きでいちばん短くなり、夕方は東へのびます。太陽が高いほど影は短くなるので、夏は短く、冬は長くなります。
1mの棒の正午の影は、東京で夏至は約0.2m、冬至は約1.6mにもなります。
太陽が高い夏は、同じ面積の地面に届く光の量が多くなります。これが夏が暑く、冬が寒い大きな理由です。
授業で使うとき
小学3年「太陽と地面の様子」の影の向き、中学3年「太陽の1日の動き」「季節の変化」に。透明半球の観察記録と、このシミュレーターの道すじを重ねて比べると、季節の違いがはっきりします。
ほかのシミュレーター
日の出・日の入りの方角は季節で変わる
太陽は春分・秋分の日には真東から昇りますが、夏は北寄り、冬は南寄りから昇ります。そのずれは、北の地域ほど大きくなります。
| 都市 | 夏至の日の出の方角 | 冬至の日の出の方角 |
|---|---|---|
| 札幌 | 真東から約33°北寄り | 真東から約33°南寄り |
| 東京 | 真東から約29°北寄り | 真東から約29°南寄り |
| 那覇 | 真東から約26°北寄り | 真東から約26°南寄り |
空気による光の曲がりを考えない計算値です。日の入りの方角は、真西から同じ角度だけ北寄り(夏至)・南寄り(冬至)になります。
透明半球で太陽の動きを記録する方法
- 厚紙に透明半球と同じ大きさの円をかき、中心に印をつけて、半球を固定します。方位(東西南北)を書きこみ、方位磁針で向きを合わせて、日当たりのよい水平な場所に置きます。
- 1時間ごとに、油性ペンの先の影が円の中心に重なる位置をさがし、半球に点を打ちます。
- 点をなめらかな線で結び、半球のふちまでのばすと、日の出と日の入りの位置がわかります。
- 季節を変えて記録し、このシミュレーターの道すじと見くらべます。
季節があるのは、太陽との距離のせいではない
地球が太陽にいちばん近づくのは、じつは1月のはじめです。それでも日本が冬なのは、地球の自転軸が傾いているため、冬は太陽が低く、光が地面にななめに当たるからです。
懐中電灯で床を照らすと、真上から照らしたときは小さな円が明るく、ななめから照らすと光が広がって暗くなります。冬の太陽の光もこれと同じで、同じ広さの地面に届く光の量が少なくなります。
太陽の動きについての疑問
南中高度はどうやって計算するの?
春分・秋分の日は「90°−緯度」、夏至は「90°−緯度+23.4°」、冬至は「90°−緯度−23.4°」で求められます。東京(北緯約36°)なら、春分・秋分は約54°、夏至は約78°、冬至は約31°です。
北半球と南半球で、太陽の動きはちがう?
南半球では、太陽は北の空を通ります。季節も反対で、日本が夏のとき、オーストラリアなどは冬です。シミュレーターの場所を南半球の都市に変えると、通り道が北側に移るのが確かめられます。
赤道ではどう見える?
赤道付近では、春分・秋分の日の正午に、太陽がほぼ真上を通ります。1年を通して昼と夜の長さがほとんど変わりません。
影の長さから時刻がわかる?
わかります。日時計は、棒の影の向きで時刻を知る道具です。影がいちばん短くなり、真北を向いたときが、その場所の南中の時刻です。
自由研究のアイデア
- 影の長さを1年間記録する:毎月同じ日の正午ごろに、同じ棒の影の長さを測ります。冬至に長く、夏至に短くなる変化がグラフにできます。
- 日の出の位置を写真で記録する:家の窓から、毎月日の出(または日の入り)の位置を写真に撮ると、季節で北や南へ動く様子がわかります。
- シミュレーターと見くらべる:自分で測った影の長さと、シミュレーターの計算をくらべてみましょう。
この記事のまとめ
- 太陽の通り道は、夏は高く長く、冬は低く短い
- 春分・秋分は真東から昇って真西に沈む
- 影は太陽と反対向きにでき、正午ごろにいちばん短くなる
- 季節の変化は、地球の自転軸が約23.4°傾いているために起こる
- 南中高度は「90°−緯度±23.4°」で計算できる
太陽の動きをもっと知る
冬至の日の昼の長さや、日の入りがいちばん早い日が冬至とずれる理由は冬至2026で、初日の出の方角と時刻は初日の出2027で解説しています。
季節によって太陽の昇る位置が変わることがわかると、初日の出や夕日の見える場所選びにも役立ちます。太陽を観察するときは、目をいためるので、直接太陽を見ないようにしましょう。
1年でいちばん影が短い日は?
日本では、太陽がいちばん高くなる夏至のころに、正午の影がいちばん短くなります。
よくある質問
夏至の日の南中高度は?
南中高度はおよそ「90°−緯度+23.4°」です。東京(北緯35.7°)では約78°になります。冬至は「90°−緯度−23.4°」で約31°です。
影がいちばん短くなるのは何時?
太陽が真南に来る南中のときです。東京では11時半〜12時ごろで、季節によって少し前後します。
春分の日は昼と夜の長さが同じ?
ほぼ同じですが、実際には昼のほうが少し長くなります。日の出・日の入りを太陽の上のふちで決めることと、大気で光が曲がることによるものです。